「うさぎ強盗には死んでもらう」 感想
「うさぎ強盗には死んでもらう」感想の記事です。
なるべくネタバレ無しで書きます。
メインブログ用のネタ
カテゴリー的には一応ライトノベルに分類されるようなので、本来であればメインブログに記事を書くべきなのですが、内容的にはラノベというより一般に近い感じを受けたので、こちらに書いてみます。
結論から言うと、面白かった。
あっという間に読み切ってしまう位、小気味の良い文章でサクサクと読み進められます。
小説ならではのギミックが2重3重にも効いているので、どんでん返しが幾度となくあり、飽きが来ません。
あっと驚いている間にクライマックスを迎えて、清々しさの残るラストまで一直線。
ミステリのジャンルに括るには疑問が残りますが、冒険小説としては一級品の作品だと自信を持ってお勧めできますね。
伊坂先生の「陽気なギャングが地球を回す」とか好きなら、絶対に嵌ると思いますよ。
あの作品をもう少しライトな…漫画チックな感じにした作風ですね。
あっちと違って、バンバン人が死にまくりますけれど。
ハラハラドキドキ出来て、ほどよく笑える。
軽快なエンタメ小説でした。
ただ、アマゾンのユーザーレビューで気になる部分がありました。
バッカーノに影響を受けたのだろうな、という点がいくつか
・ハツカネズミとうさぎ強盗がナイフで戦うシーン
・鈴蘭の銃をうさぎ強盗が蹴り上げて奪い取るシーン
・鈴蘭を殺せるかと聞かれて「殺すさ」と答える鴉
・バッカーノに出てくる不良集団のような会話が連続するやりとり、しかもチャイニーやチビのように同じ言葉を定期的に繰り返すキャラもいる
特に最後に関しては言い訳のしようがないくらいそのまんまです。「ヒャッハァ!」を「ウェーイ」に変えてますが。
おそらくパロディとかリスペクトといったものなのでしょうが・・・
この辺り、ちょっとだけ気になりました。これが無ければ満点にしてましたね。
僕は「バッカーノ」を未読故に、この指摘に関してどうこう言えないのですが、気になる人にはなるようです。
- 作者: 橘ユマ,米山舞
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/12/24
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